お店のビジョンを貫く
最近は人手不足とインフレであらゆるものが値上がりしています。
トリミングサロンの価格も上昇傾向にあると思います。私がサロンをオープンした2011年頃、東京ではトイプードルのカットは5千円~1万円ぐらいで、7千円代が多かったような記憶があります。
最近は感覚的には8千円~1万5千円ぐらいで、9千円代が普通になっている感じがします。数年たてば、1万円以下のお店を探すのは難しくなるかもしれません。
(ちなみに私の独自調査では、トイプードルのシャンプーカットが、世田谷区と目黒区は平均1万円ぐらい、品川区と大田区は9千円ぐらいです。)
【値決めは経営】
価格(値上げ)を決めるのは経営者としてすごく神経を使います。
京セラ会長だった稲盛さんの本にも書いてあります「値決めは経営」であると。経営者が全責任を持って価格を決めないといけません。
最近は利益が最大になるようにマーケティング戦略で価格を決めるのが流行ですが、私はマーケティング的な考え方を採用しません。戦略的に価格を決めて利益を最大化しようとは思いません。私が価格を安くしているのは、薄利多売で儲けるためではありません。
私は信念に基づいて価格を決めています。
私の信念は「ワンちゃんファースト」です。
ワンちゃんに優しくするというのが最大の目的であり、そのために価格を安くしています。もしワンちゃんのためになるなら、私は価格を高くすることさえ考えます。
(私たちのコンセプトを参照してください)
【二つバランスをとる】
私はこの信念を貫きたいです。①ワンちゃんのために優しいお店を作りたい。そして、②そのお店を維持していく必要がある。
①ワンちゃんに気軽に何度も通ってもらうために、利益があるなら値下げをすることを考えます。
②同時に、お店を維持するために、コストを上回るトリミング価格にする必要があります。
この二つのバランスを調整するのが経営者である私の仕事です。
むかし読んだサイゼリヤの社長さんの本にも同じようなことが書いてあったような・・・気が付かないうちにマネをしているのかもしれません。
【余談になりますが】
ダイナミック・プライシングというのが流行っています。飛行機やUSJのチケットのように、需給によって価格を変動させるのです。
実は私たちも創業から数年後、少し取り入れていました。
ただ、これも利益の最大化が目的ではありません。お客様の公平性を保つために導入したものでした。